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蔵書-傘物語〜アンブレラストーリー〜
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あの時あの場所で見つけた傘は、雨の匂いがした。  
 

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リドミ

     
  傘物語〜アンブレラストーリー〜


 ─君との出会い・・・


2ヶ月前のある雨の日・・・

バイトの給料を受け取りに行って、そして、帰ろうとしたときだった・・・









誰かが忘れていった傘なんだろう・・・


しかし、人のものを持っていくわけにはいかない。きっと俺が持っていったらその持ち主が困ってしまう・・・



その日は、傘を忘れていた。しょうがない、濡れて帰るか・・・








そして今日・・・。今日もバイトの給料を受け取りにいった・・・。









君は同じ場所にいた・・・


どうしたんだろう?持ち主が忘れっぱなしなのかな?


それより、よくここまで他の手に渡らなかったな。


誰も貰い手がいないのか・・・


かわいそうに・・・しょうがない俺がもらっていこう・・・







さあ、出発だ。ウチに来なさい。








右手にしっかりと持ってるぞ。








ちょっと手前に突き出して見る。魔法でないかな。





出ない。その内そういう能力を身につけてくれよ。








買い物行ってくるから、ちょっと待ってろ。









ようし、帰るぞ。たくさん買ったよ。










傘と空き缶と私(の右手人差し指)






ふう、ウチに着いたぞ。


お前は冷蔵庫の横にかけてやる。
























これ2ヶ月前に忘れていった俺の傘じゃん。












おかえりなさいませませ。